江口 彰 Laboratory

分野は、“教育” “映画” “まちづくり”。次世代への取組みを分かりやすく考えてみる。

積極派、もしくは慎重派?

Posted on | 3月 6, 2011 | 積極派、もしくは慎重派? はコメントを受け付けていません。

NPOカタリバが広めている、高校生と大学生とのコミュニケーションを主にした学習プログラムが、北海道でもいよいよスタートすることとなりました。昨年から準備を友人と行い、ようやく実現にたどり着いたところです。第一回目は3/17旭川東栄高校で開催されます。そこで先日参加する札幌圏の学生が集まって「コミュニケーショントレーニング」と題した勉強会を実施しました。

勉強会のなかで「自己紹介」をテーマにした議論をしたとき、積極性のあるひとと慎重派なひとは、何が違うのか。そのトピックが立てられ、意見のやり取りがあり、非常に興味深い状況になりました。

ことの発端は、旅好きの学生が旅行計画を立てずに現地にいってから行動を考えるという話に対して、どうしてそういった行為ができるのか、と疑問に思った学生の質問にはじまりました。そこで理由をお互い聞くことにしました。計画を立てない人は、何が起こるか分からないから面白いのではないか、と言います。それを理解できない人は、何か起こるか不安で心配にならないのか、と言います。それ聞いていた参加学生に、どっち派に自分は属すると思うのか、と投げかけ、それぞれの意見を深めていくことにしました。

この互いの違いを理解し合うことを深めていく過程は、その場に参加するすべての学生が興味を持って議論に臨んでいたようです。どうしてこの思考の違いが生まれているのか。慎重派の人は積極派の人を羨ましいといいます。不確定なことに対して面白いと思えると人生もっと楽しいだろう、と。積極派は、慎重に行動しなかったことによる旅の失敗談を話します。調べていかなかったから、行けばよかった観光地を見逃して帰ってきた、と。しかしその失敗についてめげていない印象がありました。

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結局、お互いないところが羨ましいという話になりました。しかしながら積極的な人は慎重な行動を取り入れることができそうでしたが、慎重派が積極的な行為になれるかのハードルは高そうです。しかも結果がついてくる可能性が高いのは積極派のようだという感覚はあるようでした。

まずは不確定なものへの不安といった気持ちの変化が必要なのだと思います。そのとき不安に対する自信があるかないか、といった話にもなりました。自信を得るには場数をこなした人だと乗り越えていくタフさが身に付いているのでしょう。野球で打席に立つ前にどれだけ素振りやミート練習をしたのか。このような練習量がある意味根拠のない自信を持ってバッターボックスに立てるようにさせます。慎重派に一度陥ると場数をかなり制約しはじめますから、タフさを身につけるには多くの時間を要するか、もしくはタフさが蓄積されないまま、大人になっていくことになると思います。その違いについて今回の自己紹介を通じたなかで、ふとした質問から議論に展開しました。

このテーマを考える時間が、何かしらのきっかけを掴めるようで、非常に意味のあったひとときでした。3/8にも勉強会が開かれます。本番の3/17が楽しみになってきました。

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